初心者でも作品レベルの写真が撮れる、コンパクトデジカメの決定版
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前回のエントリの通り、Canonのデジカメ、S120の後継として、PowerShot G7 X Mark IIを購入しました(以下G7XII)。
今回の購入時に求めた要素は、優先度順に、
- Canon S120の1ランク上のセンサーサイズ
- 多少のズームは出来ること
- 軽量小型であること
でした。
大型センサーの画質がどれほどのものか知りたかったのと、S120と同等の使い勝手を求めたものです。
購入に際していろいろ調べた結果、大型のセンサーサイズ、ズーム、小型化の3要素を同時に実現することは不可能であることが判明。S120に比べ100g増しの重量と、サイズアップでポケットに入らなくなったことは残念でしたが、最近は速写ストラップを使っているので、まあ妥協できる点でした。
結論から言うと、1インチサイズのセンサーのもたらす画質は想像以上のものでした。購入して本当に良かった!今後、自分が撮る写真のベースが2ランクアップした感じです。
それでは実際に使ってみた感想を書いてみます。
操作性
液晶モニター
液晶はタッチパネル式で、スマホのように撮った写真を拡大して、観たいところに素早く合わせたり、スワイプで次の写真を表示したりできます。また、オートフォーカスでは上手くピントが合わないときも、画面の被写体にタッチしてピントを合わせることが出来ます。ちなみにこの辺りの機能は、2013年発売のS120で既に実現しています。流石です。
さらに液晶モニターがチルト式になっていて、自撮りやローアングル、ハイアングルの撮影がしやすいのがウリです。
しかしこのくらいのサイズのカメラなら、そんなものに頼らなくても(慣れれば)感覚で撮れます。私くらいになるとカメラを自分の手足の延長のように扱えたらいいなと思うようになるので、これまではあまり魅力を感じませんでした。むしろサイズも重量もアップするので、正直毛嫌いしていました。
が、このカメラを使いはじめて、チルト式の面白さに気づいたのです。
まず、ローアングルで撮りたいときって結構あって、 例えばお店で物撮りする時にあまり変な格好はできないですが、チルトを活用すると楽に撮影できるのです。撮影の設定を変えて試行錯誤したい時など、とても便利です。
また、自撮りのために液晶モニターをひっくり返せるようになっているのですが、この機能、実は自分を撮るときよりも、他人を撮る時に威力を発揮します。
どういう事かというと、実際に液晶モニターをひっくり返してみせると、意外とびっくりされることが多いんです。ひっくり返った液晶モニターに自分が映っているので、 興味津々でカメラを覗き込んできて、面白い表情が撮れます。
特に赤ちゃんなんかは、ガッツリ食いついてくる上に映ってる自分を見て笑顔になりやすいので、めちゃくちゃ良い画が撮れます。ただし食いつきすぎてレンズを触ってくるので要注意。
露出補正ダイヤル
これはめちゃくちゃ便利。オートで撮影するときは使わないですが、例えば物撮りするとき、AVモード(絞りだけ設定できる)で背景のボカシ具合を調整しつつ、ちょっと明るくしたいなと思ったら、露出補正ダイヤルを回して設定できます。非常に高い頻度で使うため、ずっとあったらいいなと思っていました。このクラスのデジカメで露出補正ダイヤルを備えているものはほとんどないはず。よくぞ付けてくれたと思います。その代わり、モード変更ダイヤルはこのダイヤルの上に付いたため、少し回しにくくなりました。
画質
細かい描写に強い
レンズから入ってきた光をイメージセンサーで電気信号に変換し、各画素に割り当てるわけですが、センサーサイズが大きくなるほど、1つあたりの画素に割り当てられる光の量を増やせます。そのため全体的に画質が良くなるのですが、特に密集した木々の葉っぱや遠くに並んだ窓枠など、細かい部分が潰れずにきめ細かく表現されます。これは桜の季節に威力を発揮するはず。今から待ち遠しいです。
暗い場所での撮影に強い
明るいレンズと大型センサーのお陰で、光量の乏しいシーンでの撮影でも、スッキリした綺麗な写真が撮れるようになりました。同じく暗所撮影を得意としていたS120と比べても、一目でおっ!?と思うくらいの違いがあります。
特に、ズーム時でも明るさを保ってくれるのは助かります。ここに関しては、軽量小型路線を諦めてでも、センサーサイズの大型化とズームを詰め込んだ価値があると言えるでしょう。ちなみにG9XIIだとズーム時にレンズが暗くなるので、こうはいかなかったはず。
室内撮影や、せっかくお出かけしたのに今日は曇っちゃったな、というとき、強い味方になってくれます。
背景がボケやすい
このカメラの最も強力な特徴がこれです。普通に撮った写真を、作品たらしめてくれます。
大型センサーには、フォーカスの合う範囲が狭くなりやすいという特徴があります。このため被写体以外の背景がボケやすく、作品っぽく仕上がるんですね。
いちいち設定を弄らなくても、オートで大丈夫。被写体に近づいたり、ちょっとだけ離れて軽くズームしたりするだけで背景がボケ、被写体の存在感が増します。特に人物撮影ではちょっと感動します。
おお!っというくらいいい写真が手軽に撮れてしまうんです。
こんな方にオススメ!
- オシャレな写真でインスタ映えしたい!
- 子供を、記録ではなく作品レベルで写真に残したい!
最近はインスタのためにカメラを新調する方も多いと聞きます。私もちょうどインスタを始めたタイミングだったので、タイムラインにキレイな写真が並んでくれて気分がいいです。
AVモードにすれば、絞り設定と露出補正がダイヤル一つで簡単に変更できるので、特に物撮りでは絶大な威力を発揮してくれます。私は雑貨やスイーツなどの写真をアップすることが多いので、この機能はもの凄く使用頻度が高いです。
かれこれ10年以上、姪っ子やら友達の子供やらを撮り続けてきましたが、昔の写真を見返すと残念な気持ちになることも多いものです。無数のシャッターチャンスを、どれだけ逃がしてきたか、あの時、このカメラが存在していたなら、もっと感動を残せたはずなのに、と。.
G7XIIは、簡単お手軽操作でありながら、ちょっと唸ってしまうくらいクオリティの高い写真が撮れてしまいます。特に人物を撮ったときの感動が大きいです。
お子さんをお持ちの方、片隅にこのカメラを置いてあげてはいかがでしょうか。きっと素晴らしい思い出を残してくれるはずです。
まあオールマイティーなカメラなんで、誰にでもオススメなんですけどね。
作例
撮影はオートかAVモード。全て手持ちで、撮って出しになります。
天気の良い日の街撮り。
眩しす。
いきなりスーパー逆光。井伊直弼に後光が差しておじゃる。太陽がキレイだけど、イメージセンサーに悪いみたいだから、真似しちゃダメ。
公園の木々とランドマークタワー。
同じ場所をセンサーサイズ1/2.3のSX720で撮影したものと比べてみました。
SX720
G7XII
G7XIIでは、ランドマークタワーの窓枠が鮮明に描写されているのがわかります。
SX720
G7XII
SX720だと密集した葉っぱが塗りつぶされたようになっていますが、G7XIIでは解像感が高く、きちんと分離されています。
こういう違いが、写真のクオリティの差として如実に現れてきます。
街撮りには十分な倍率かな。
ちなみに最大望遠(4.2倍)するとこんな感じ。ズームでこれくらい寄れると、使い勝手が良くて便利です。
空にそびえ立つクレーン。
このカメラ、青い空がほんとにキレイに写せます。
花鳥風月など。
雨に濡れた朝顔。
ISO125。曇天だったのが逆に幸いして、しっとりとした雰囲気を出しています。大変瑞々しい。こういうのはS120では撮れなかった。
晴れの日にも。
背景が綺麗にボケてくれると、被写体の質感が上がります。
風鈴。
すだれの揺れだけでなく、背景のボケによって、より風を感じる仕上がりに。
大量の玉ねぎ。
ただの玉ねぎがフォトジェニックに!
ちっちゃな花壇。
こういうのを撮るときは、チルト式の液晶が大活躍。
ナチュラルガーデン。
これもチルトを活用して撮影。この空気感はS120では出せなかったなー。
肉眼以上に雰囲気が出てるお魚センター。
薄暗い店内を、最大望遠4.2倍、ISO最低(125)、露出補正+1で撮影。シャッター速度は1/10秒まで落ちましたが、手持ちでもこれだけ明るくキレイに。
sweet's factory Space。
よく利用してる、ワゴンでやってる移動販売のスイーツ屋さん。曇天+ズームでも撮影に不安なし。
気さくなお姉さん。
暗めの店内もキレイに撮れちゃう。
sweet's factory Spaceで購入したフルーツシフォンサンド。
LEDのテーブルライト(3,000円位)を当てただけで、特別な機材は一切なし。インスタ映えしますな!
露天風呂の休憩所にて。
ビネガーのお酒。グラスの表現力が高い。
露天風呂の休憩所にて。
台湾風かき氷。適当に撮ってこのクオリティ。設定が素早く出来るので、溶ける前に撮影できます。
メロンのかき氷。
食べかけの安っすいかき氷もこんなにキレイに!
戸部の涼み屋さんのかき氷、オランジェット。
片手で皿を持ちながら、片手で露出ダイヤルを操作してシャッターを切るという、トリッキーな撮影も難なくこなせました。でもストラップはしておいてね!
曇天で荒れた海。
最大ズーム、ISO125で1/500秒。ノイジーな感じはまったくないです。絵になる一枚。
人物
シーズンなのに商売上がったりの海。
背景のボケを活かすと、単なるスナップショットがドラマチックに。SX720でも同じことは出来るけど、被写体のクオリティが違う。曇天でこれだけクッキリノイズレスで写せるのは凄い。
鶴見総合高校による和太鼓。
この辺はもう、写ってる世界が違います。感動を起こせるレベル。
夜
ISO2000。
F1.8だと、被写体のすぐ近くにあるチーズですらボケます。
ISO3200。
雰囲気出てますねー。
ISO6400。
縮小写真だと分かりにくいですが、ISOは2000くらいなら実用範囲。3200くらいからノイズが気になり、6400だとさすがに厳しい、って感じです。
物撮り
落花生のアクセサリー。作家さんは「コンペキノソラ*」さん。
テーブルに乗せて、LEDのテーブルライトを当てただけ。撮影に1分かかってないんじゃないかな。我ながら上手く撮れました。
こういうのは、店で選ぶときも、飾るときも、撮影するときも、インスタに上げるときも楽しいです!
先程のお魚センターになぜかあった雑貨コーナー。
こちらも薄暗い店内での撮影。コントローラーリングをクリクリ回して、被写界深度を決めるのが楽しいです。
良かったらフォローしてくれますと嬉しいですー。
それでは楽しいデジカメライフを!
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