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画質だけで語ってはいけない、趣味としてのカメラの世界

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スマホの画質が良くなってるから、デジカメは必要ない」論が出て久しい。また、それに対する反論が、デジカメはズームができるからやっぱり必要、というのも、よく聞く。どちらも話を矮小化しすぎてる気がしてた。

そんな折、先日エレベーターに乗ってたときに、以下のような会話が聞こえてきた。
「○○さんがいいカメラ持ってて、キレイな写真撮ってくれるから、自分は撮らなくていいや、そのほうが楽だし。」

この言葉を聞いて、ようやく理解できた。

つまり、世の中には、写真を撮る行為を楽しいと思ってる人と、そうでない人がいるのだ。

後者の場合、撮影された写真の出来栄えだけが関心事で、撮影という行為そのものには興味がない。

前者の場合、撮影自体もそうだが、そこに至るまでの行為も全てひっくるめて楽しいと感じている。つまり写真撮影が趣味になっている。

趣味でやっている者からすると、いろんな楽しみの詰まった「カメラの世界」なのに、なぜ画質だけを持ち出して、スマホで十分、デジカメ不要になるのか、解らない。もちろん、ズームという一要素を持ち出しての反論も納得いかない。

例えば、釣りが好きな人は、今日は一匹も釣れなかったから、釣りなんてつまらない、もう止めた、とはならない。遠足が、準備をしている時間も楽しいのと同様、おそらく釣りも、週末はどの海に行こうか、天気はどうだろうか、新しいルアーを試してみようか、この釣り竿思い切って買っちゃおうか、など、準備やら、悩んだりやらしてる時間も楽しいはずだ。

山好きであれば、どの山に登ろうか、ザックのパッキングをもう少し工夫できないか、山ご飯何作ろうか、週末は登山靴でも見てこようか、と、楽しみは尽きない。

カメラも同様に、次のお出かけにはどのカメラ、レンズを持っていこうか、新しいレンズ高いなー、ピントをもっとすばやく合わせたい、ぶれないカメラの構え方とは、カメラバッグは何が最適か、と、悩み(楽しみ)は尽きない。

趣味とはそういうものだ。広がりを持つものだ。

自分でも何か趣味を持っている人であれば、例えそれが自分の趣味ではなくても、それくらいは想像力を働かせれば判る話のはず。

いろんな記事で、画質だけを切り出したコンデジ不要論が出てくるが、まさか筆者は、カメラを趣味にしている人がいることを、知らないわけもないだろう。

ならその記事を書いている人は、趣味としてカメラを使っている人にとって、画質だけが注目すべき大事な要素、と考えてることになる。

つまりその筆者は、

趣味としてはデジカメを使っていない。

さらに、

趣味と呼べるものを持っていない、または想像力が乏しい。

ということになる。

WEBの出現により、情報発信のハードルが低くなったせいで、質の低い記事が増えたとはよく言われるが、これもその弊害の一つだったということか。

土日に全く外出しない、引きこもりがちな40のおっさんを、真冬のイルミネーション撮影に駆り立てるだけの魅力がコンデジにはある。きっかけは1インチサイズのセンサーの高画質だったが、どの順番でスポットを回るか、撮影のスケジュールを立てたり、設定を変えてみたり、ズームで撮ったりアングルを変えたり、そういった楽しい世界があることを知った。遠出するときは必ず持ち出している。

スマホで満足しているあなたも、是非そんな楽しい世界を覗いてみてほしい。