社会的弱者の事を考える必要はない?
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私が初めて読んだ、ちきりんさんのブログエントリ。
衝撃でした。このエントリでは、自分が、社会的な弱者のことを考えることが出来ていなかったことに気付かされました。
ちきりんさんは私にとって、ただ面白いブログを書く人ではなく、私のものの考えや見方を変えた、特別なブロガーです。
話変わって、同著者の新著「マーケット感覚を身につけよう」
この中に、自分が感じている不平不満やほしいものを表明し、ワガママになるべき、という話が出てきます。例として食器洗浄機を挙げ、食器を洗うのなんてイヤ、というワガママを口に出すことで、こういう商品が世に送り出され、生活が便利になり、進歩していくのだと。
最近、社会的弱者について色々と考えることがあり、また、「マーケット感覚を身につけよう」は最近購入した書籍なので、これについても自分なりにあれこれ考えていたんですが、面白いことに、先ほどの2つの話が結びついたんです。
食洗機って、障害を持つ方にもすごく助かるものなんじゃないか? と。
例えば、体に麻痺があって食器を洗うことが出来ない方でも、食器と洗剤を入れて、ボタンを押すだけなら出来るかもしれない。
健常者にとっては「超便利!助かる~♪」という程度のことかも知れません。特に一人暮らしだと、食洗機なんて贅沢、と言う人もいるでしょう。
でも、障害を持つ方からすれば、身の回りのことを少しでも多く自分でできるようになり、とても大きな意義があるんです。
もっと身近な例だと、部屋の明かりのスイッチなんかもそうです。
私が以前住んでいたアパートでは、指先くらいの大きさの、普通のスイッチでした。
Amazonより参考画像
今住んでいるマンションで使われているスイッチは、指三本で押せるくらいの大きさがあります。(最近のマンションや一戸建てでは、多分みんなそうだと思います。)
Amazonより参考画像
住む前は、「オシャレだし、ちょっと押しやすいかもしれないけど、こんなに大きくする必要があるのかね」、と思っていました。
が、実際に使ってみると、ものすごく便利なんです。手が汚れている時とか、指先で押せない時に、手の甲で押すことがしょっちゅうあるんですが、小さいボタンだとこれが結構難しいし、隣のボタンを一緒に押してしまいそうにもなります。これが大きなボタンだと、なんのストレスもなく押せるんです。
まして指先に障害がある方にとっては、ものすごいメリットのはず。
こういった例は、体の障害だけでなく、働くシングルマザーとか、マイノリティーも含めた、社会的な弱者とされる方全般に当てはまることです。
生産性を極限まで高めなければならない働くママさん(特にシングル)にとって、食洗機やお掃除ロボットの持つ価値は、私なんかとは桁違いに高いものでしょう。
逆に、車いすやベビーカー用のスロープは、スーツケースを使う健常者にとってもありがたいはずです。
最初に、弱者のことを考えることが出来ていなかった、と書きましたが、それは当たり前の話で、どうしたって自分が実際のその立場にならなければ見えてこないものが多い。
したがって、自分や家族が事故にあったり病気になったりして、明日からでも社会的弱者の側に回ってしまったら、という当事者意識も希薄になりがちです。普段、それなりの生活が出来てしまっているのだから、それは仕方がない事なのかもしれません。
でも、上で挙げたように、弱者と強者の利害関係はかなり一致しているんです。
わざわざ、「障害を持つ人はどんな点が不便なんだろうか」、なんて考えなくても(それはそれで必要だろうけど)、自分たちがほしい物、不便に思っているものが、解決されるような製品やサービスが世に出てくれば、その人達にとっても、ものすごくメリットがあるんです。
そういう意味でも、私達はもっともっと、ワガママになった方がいい。不平不満を声に出して、ほしい物を口にして、ツイートして、ブログに書いて、世間に表明した方がいい。
それが解決されるような製品やサービスが出る可能性を、少しでも上げましょう。
できることはあるはず。
マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法
- 作者: ちきりん
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/02/20
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