週4日労働制の実現について考えてみました
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少し前に、GIGAZINEに週4日労働制(以下、週4日制)についての記事が載っていました。
これを読んで、これはぜひ広めるべき制度だ! と思い会社に提案したところ、「はあ」、という気のない返事。
しかしこれはなんとかして実現したい。そこでその方法について、具体的に考えてみました。
週4日制とは、
8時間x5日で週40時間の労働時間を、
10時間x4日で週40時間にする。
という制度、働き方です。
休日に割り当てる日は、現場と相談しつつ、社員が好きに設定できるものとします。もちろん、今までどおり5日労働とするのも可。
ここでは、派遣社員や出向等、客先勤務の場合であっても実現可能な方法を探りたいと思います(私がそうだから)。
週4日制以外にも多様な働き方ができるようになるべきですが、その第一歩として、この制度は実現しやすいのではないかと思います。
週4日制を実現すると、こんなにメリットが!
誰も損しない
労働する時間帯を変えるだけなので、労働時間自体は変わりません。なので、社員は給料が減ることがなく、会社は利益が落ちることがなく、出向先に迷惑をかけることもない。誰も困らない。
現在の制度をすぐに大幅に変える必要もない。なので、導入へのハードルは低いはず。
毎週、3連休が取れる!
増えた休日を土日と繋げば3連休です。これはなかなかインパクトがあると思います。それが毎週あるんです。
しかも、今週は金曜、次週は月曜に指定すれば4連休です。月に2回は4連休!
ハッピーマンデー時に火曜日に指定すれば5連休。毎月GWがあるようなもの!
平日の昼間に休める!
祝日で連休になるのとは違い、平日に休めるのです。普段混んでる店や交通機関もガラガラ。料金も割安!旅行の計画立てちゃおう!(私は家で寝てます)
通勤が週に1回分減る!(涙)
特に毎日の満員電車に苦しんでいる方にとっては、このメリットは計り知れないはず!
というかこの制度が広まれば、ラッシュ時の電車の混雑が結構緩和されるのでは、と期待しています。
アットホーム株式会社の調査によると、都内勤務のサラリーマンの平均通勤時間は1時間弱だそうです。往復だと2時間。
1年を50週とすると、年に100時間(4日程度)になります。
つまり1年に4日、自分の時間を取り戻せるのです!
実際の1日のスケジュール感としては、こんな感じでしょうか。
例:8時-19時就業で、通勤時間1時間の場合
6時:起床
7時:自宅発
8時-19時:仕事
20時:帰宅。子どもと夕食、お風呂、宿題を見る等
22時:自分の時間
23時:就寝。
最初は朝早くて辛いかもだけど、むしろ通勤ラッシュを避けられるので、すぐに慣れるはず。
生産性が上がる
連休を目指して仕事に集中するので、その分生産性が上がることに。
また、今まで以上に作業を工夫して効率化する努力を、自ずとするようになります。
会社の宣伝になる
社員が自らが、自社のユニークな制度についていろんな人に「うちの会社では週4日制を導入している」と自慢、もといアピールするようになるので、会社の知名度がアップ!
また、この施策を実施している会社は殆ど無いので、今ならマスコミに大きく取り上げてもらえるかも。
社員を募集しやすくなる!
人材不足が続く昨今、企業価値としてかなりのアピールポイントになるはず。応募者殺到!?
特に、「フルタイムは難しいけど、週4日だったら働けるのに」、という人には魅力的なはず。
逆に離職率は下がるので、長期に働いてくれる社員を安定して確保できます。
多様な人材を確保しやすい
休日が増え、自由な時間が増えれば、その人なりの個性を伸ばしやすいですよね。みんなと同じ曜日に、同じ時間に出社するだけの毎日を繰り返すより、いろんな経験を積めるのだから、社員に多様性が生まれるはずです。
労働力の確保(特に女性の)
案外これが大事かもしれないです。
出産を機に一旦仕事を辞める女性が多いと聞きますが(在宅勤務が普及すればその必要も無くなりそうですが)、子供を保育園に預けられるようになり、復帰する際、今までのキャリアを崩さないとなると、現状ではフルタイム以外の働き方は殆どありません。
現状であれば、フルタイムでの仕事と子育ての両立だけでも大変なことでしょう。それに加えて、自分の時間も確保できるというのは、よほど才能や環境に恵まれた人だけです。
でも1日でも休みが増えれば、「自分だけの時間」をみんなが普通に持てるようになるのです。
逆に言えば、自分の時間を確保でき、社会復帰もしやすいことがわかっていれば、出産のハードルは下がるのです。
労働人口が減っていく中で、国にとっても貴重な労働力を失わずに済むのは重要でしょ。
数え上げたらきりがないほどのメリットの数々!素晴らしい!
まとめると、
- 平日に休めることで経済的に豊かになる。
- 連休が取れることで人生が豊かになる。
- 苦痛な通勤回数が減る。その分、自由時間が増える。
- 生産性が向上する。
- 企業価値が上がり、社員を募集しやすくなる。
- 長期に安定して働いてもらいやすくなる。
- 多様な人材を集めやすくなる。
- 働き方の多様化により、(特に女性が)キャリアを諦めずに済む。
ということです。これが支出ゼロで実現可能、持続可能。
国が音頭を取って何かやらなくても(というか余計なことをしないでほしい)、企業の判断だけで実現できるのです。
ではデメリットは?
毎日の労働時間が10時間に増えることで、体を壊すかも
自分の体調と相談して決めればいいのです。
例えば週3日までは10時間勤務したけど、疲れが溜まってきたら、4日目は8時間にすればいい。この場合は、休日を翌週以降に回します。
要は、残業時間が8時間に達したら1日休みになるということ。
普段から忙しくて残業続き、結局休みが取れない
残業が少ない閑散期に取得すればいいです。
忙しかった時の残業で貯まった休暇を、閑散期に取得。それでも取得しきれない分は、今までどおり残業代として払ってもらう。
まあ、長期間にわたって残業が続くのがそもそもおかしいんですが。
取引先との都合があるので無理
5日間、毎日連絡を取り合わないといけないことは殆ど無いでしょうが、冒頭のGIGAZINEのサイトでは、2チームに分けて休みをずらす方法が紹介されていました。工夫次第でなんとでもなります。
この制度について先方に理解を求め、あわよくば先方にも取り入れてもらいましょう。
派遣や出向だと、客先の意向があるので難しい
本社内から始めてみましょう(一般派遣に関しては後述)。
大事なのは、
完璧に実施できなくてもいい。
ということ。
出来あがった制度が50点の出来であっても、やらないで0点のままに比べれば大進歩です。実施しながら、さらに良くしていけばいいのです。実際にやってみないと分からないこともあるでしょうし、まずはやれる範囲で実現する方向で行きましょう!
それに、そもそもいろんな働き方ができるようになるのが最終目的だから、週5日のままの人がいてもいいのです。
最後の「客先の意向」についてですが、特に一般派遣の方はどうにもならないように思えますが、以下の方法ならどうでしょうか。
普通に休みとして申請する
- 週の初めくらいに、今週の金曜と、来週の月曜の休みを申請。
- 今週も来週も、毎日2時間ずつ残業。
- 残業代で休暇分の賃金になるので、実質週4日制が実現。
これなら、派遣、社員問わずに、すぐに試してみることができます。
ただし、この方法は、残業代が出る人しか実施できないのがデメリット。残業代が出ないなんて、そもそもブラックじゃないかと言われそうですが、みなし残業制というのがあり、これだと週に数十時間分は残業時間が見込まれているので、通常は残業代が出ないのです(かく言う私もみなし残業制)。その分給料が高いわけでもなく、単に基本給が抑えられるだけなんですが。
なので、就業規則を、
「残業時間が8時間を超えるごとに、1日休暇を取ることができる」
とかにしてもらえるよう、事あるごとに頼んでみましょう。
もちろんこれを実際にやってみると、周りからは、「この人、毎週休んでる。。。」と思われますが、それも狙いです。「この人は週に4日しか来ない人」、と思わせたい。この働き方をちょっとずつ広めていきましょう。
ここから先は妄想です。。。
こういう働き方をする人がポツポツ出てくれば、ある日お偉いさんがお得意様との飲み会などで、「うちの社員に、週に一日は必ず休むのが何人かいて……」なんて話をするでしょう。すると相手も、「うちもそうなんですよ」となる。
それでも仕事は今までどおりこなしているばかりか、むしろ生産性の向上で、今までより回るようになっているので、「まあ特に問題無いですよね」となる。
そのうち、社員が週に4日しか来ないのが当たり前になります。
ただいずれにしてもこの方法だと、社員の個人プレーで終わってしまいます。。。
なので、特に派遣の場合は、「弊社ではそういう施策をとっています!」とアピールしてほしいですよね。社員に柔軟な働き方を提供するのが弊社のマストであるとかなんとか。
週4日制については、いろんな人に知ってもらって、ぜひ広めたいと思います。
このエントリを読んで興味を持ってくださった方、ちょっとした雑談の時にでも、友達とお茶するときとか、飲み会の場とかで、この話をしてみてはいかがでしょうか。
「毎週、平日に休めるようになったら、何する?」
できることはあるはず。
あと、「この制度が導入された際、『反対してた人は適用外』」とかにしたらみんな賛成するんじゃなかろうか(*´ω`*)