初心者でも作品レベルの写真が撮れる、コンパクトデジカメの決定版
前回のエントリの通り、Canonのデジカメ、S120の後継として、PowerShot G7 X Mark IIを購入しました(以下G7XII)。
今回の購入時に求めた要素は、優先度順に、
- Canon S120の1ランク上のセンサーサイズ
- 多少のズームは出来ること
- 軽量小型であること
でした。
大型センサーの画質がどれほどのものか知りたかったのと、S120と同等の使い勝手を求めたものです。
購入に際していろいろ調べた結果、大型のセンサーサイズ、ズーム、小型化の3要素を同時に実現することは不可能であることが判明。S120に比べ100g増しの重量と、サイズアップでポケットに入らなくなったことは残念でしたが、最近は速写ストラップを使っているので、まあ妥協できる点でした。
結論から言うと、1インチサイズのセンサーのもたらす画質は想像以上のものでした。購入して本当に良かった!今後、自分が撮る写真のベースが2ランクアップした感じです。
それでは実際に使ってみた感想を書いてみます。
操作性
液晶モニター
液晶はタッチパネル式で、スマホのように撮った写真を拡大して、観たいところに素早く合わせたり、スワイプで次の写真を表示したりできます。また、オートフォーカスでは上手くピントが合わないときも、画面の被写体にタッチしてピントを合わせることが出来ます。ちなみにこの辺りの機能は、2013年発売のS120で既に実現しています。流石です。
さらに液晶モニターがチルト式になっていて、自撮りやローアングル、ハイアングルの撮影がしやすいのがウリです。
しかしこのくらいのサイズのカメラなら、そんなものに頼らなくても(慣れれば)感覚で撮れます。私くらいになるとカメラを自分の手足の延長のように扱えたらいいなと思うようになるので、これまではあまり魅力を感じませんでした。むしろサイズも重量もアップするので、正直毛嫌いしていました。
が、このカメラを使いはじめて、チルト式の面白さに気づいたのです。
まず、ローアングルで撮りたいときって結構あって、 例えばお店で物撮りする時にあまり変な格好はできないですが、チルトを活用すると楽に撮影できるのです。撮影の設定を変えて試行錯誤したい時など、とても便利です。
また、自撮りのために液晶モニターをひっくり返せるようになっているのですが、この機能、実は自分を撮るときよりも、他人を撮る時に威力を発揮します。
どういう事かというと、実際に液晶モニターをひっくり返してみせると、意外とびっくりされることが多いんです。ひっくり返った液晶モニターに自分が映っているので、 興味津々でカメラを覗き込んできて、面白い表情が撮れます。
特に赤ちゃんなんかは、ガッツリ食いついてくる上に映ってる自分を見て笑顔になりやすいので、めちゃくちゃ良い画が撮れます。ただし食いつきすぎてレンズを触ってくるので要注意。
露出補正ダイヤル
これはめちゃくちゃ便利。オートで撮影するときは使わないですが、例えば物撮りするとき、AVモード(絞りだけ設定できる)で背景のボカシ具合を調整しつつ、ちょっと明るくしたいなと思ったら、露出補正ダイヤルを回して設定できます。非常に高い頻度で使うため、ずっとあったらいいなと思っていました。このクラスのデジカメで露出補正ダイヤルを備えているものはほとんどないはず。よくぞ付けてくれたと思います。その代わり、モード変更ダイヤルはこのダイヤルの上に付いたため、少し回しにくくなりました。
画質
細かい描写に強い
レンズから入ってきた光をイメージセンサーで電気信号に変換し、各画素に割り当てるわけですが、センサーサイズが大きくなるほど、1つあたりの画素に割り当てられる光の量を増やせます。そのため全体的に画質が良くなるのですが、特に密集した木々の葉っぱや遠くに並んだ窓枠など、細かい部分が潰れずにきめ細かく表現されます。これは桜の季節に威力を発揮するはず。今から待ち遠しいです。
暗い場所での撮影に強い
明るいレンズと大型センサーのお陰で、光量の乏しいシーンでの撮影でも、スッキリした綺麗な写真が撮れるようになりました。同じく暗所撮影を得意としていたS120と比べても、一目でおっ!?と思うくらいの違いがあります。
特に、ズーム時でも明るさを保ってくれるのは助かります。ここに関しては、軽量小型路線を諦めてでも、センサーサイズの大型化とズームを詰め込んだ価値があると言えるでしょう。ちなみにG9XIIだとズーム時にレンズが暗くなるので、こうはいかなかったはず。
室内撮影や、せっかくお出かけしたのに今日は曇っちゃったな、というとき、強い味方になってくれます。
背景がボケやすい
このカメラの最も強力な特徴がこれです。普通に撮った写真を、作品たらしめてくれます。
大型センサーには、フォーカスの合う範囲が狭くなりやすいという特徴があります。このため被写体以外の背景がボケやすく、作品っぽく仕上がるんですね。
いちいち設定を弄らなくても、オートで大丈夫。被写体に近づいたり、ちょっとだけ離れて軽くズームしたりするだけで背景がボケ、被写体の存在感が増します。特に人物撮影ではちょっと感動します。
おお!っというくらいいい写真が手軽に撮れてしまうんです。
こんな方にオススメ!
- オシャレな写真でインスタ映えしたい!
- 子供を、記録ではなく作品レベルで写真に残したい!
最近はインスタのためにカメラを新調する方も多いと聞きます。私もちょうどインスタを始めたタイミングだったので、タイムラインにキレイな写真が並んでくれて気分がいいです。
AVモードにすれば、絞り設定と露出補正がダイヤル一つで簡単に変更できるので、特に物撮りでは絶大な威力を発揮してくれます。私は雑貨やスイーツなどの写真をアップすることが多いので、この機能はもの凄く使用頻度が高いです。
かれこれ10年以上、姪っ子やら友達の子供やらを撮り続けてきましたが、昔の写真を見返すと残念な気持ちになることも多いものです。無数のシャッターチャンスを、どれだけ逃がしてきたか、あの時、このカメラが存在していたなら、もっと感動を残せたはずなのに、と。.
G7XIIは、簡単お手軽操作でありながら、ちょっと唸ってしまうくらいクオリティの高い写真が撮れてしまいます。特に人物を撮ったときの感動が大きいです。
お子さんをお持ちの方、片隅にこのカメラを置いてあげてはいかがでしょうか。きっと素晴らしい思い出を残してくれるはずです。
まあオールマイティーなカメラなんで、誰にでもオススメなんですけどね。
作例
撮影はオートかAVモード。全て手持ちで、撮って出しになります。
天気の良い日の街撮り。
眩しす。
いきなりスーパー逆光。井伊直弼に後光が差しておじゃる。太陽がキレイだけど、イメージセンサーに悪いみたいだから、真似しちゃダメ。
公園の木々とランドマークタワー。
同じ場所をセンサーサイズ1/2.3のSX720で撮影したものと比べてみました。
SX720
G7XII
G7XIIでは、ランドマークタワーの窓枠が鮮明に描写されているのがわかります。
SX720
G7XII
SX720だと密集した葉っぱが塗りつぶされたようになっていますが、G7XIIでは解像感が高く、きちんと分離されています。
こういう違いが、写真のクオリティの差として如実に現れてきます。
街撮りには十分な倍率かな。
ちなみに最大望遠(4.2倍)するとこんな感じ。ズームでこれくらい寄れると、使い勝手が良くて便利です。
空にそびえ立つクレーン。
このカメラ、青い空がほんとにキレイに写せます。
花鳥風月など。
雨に濡れた朝顔。
ISO125。曇天だったのが逆に幸いして、しっとりとした雰囲気を出しています。大変瑞々しい。こういうのはS120では撮れなかった。
晴れの日にも。
背景が綺麗にボケてくれると、被写体の質感が上がります。
風鈴。
すだれの揺れだけでなく、背景のボケによって、より風を感じる仕上がりに。
大量の玉ねぎ。
ただの玉ねぎがフォトジェニックに!
ちっちゃな花壇。
こういうのを撮るときは、チルト式の液晶が大活躍。
ナチュラルガーデン。
これもチルトを活用して撮影。この空気感はS120では出せなかったなー。
肉眼以上に雰囲気が出てるお魚センター。
薄暗い店内を、最大望遠4.2倍、ISO最低(125)、露出補正+1で撮影。シャッター速度は1/10秒まで落ちましたが、手持ちでもこれだけ明るくキレイに。
sweet's factory Space。
よく利用してる、ワゴンでやってる移動販売のスイーツ屋さん。曇天+ズームでも撮影に不安なし。
気さくなお姉さん。
暗めの店内もキレイに撮れちゃう。
sweet's factory Spaceで購入したフルーツシフォンサンド。
LEDのテーブルライト(3,000円位)を当てただけで、特別な機材は一切なし。インスタ映えしますな!
露天風呂の休憩所にて。
ビネガーのお酒。グラスの表現力が高い。
露天風呂の休憩所にて。
台湾風かき氷。適当に撮ってこのクオリティ。設定が素早く出来るので、溶ける前に撮影できます。
メロンのかき氷。
食べかけの安っすいかき氷もこんなにキレイに!
戸部の涼み屋さんのかき氷、オランジェット。
片手で皿を持ちながら、片手で露出ダイヤルを操作してシャッターを切るという、トリッキーな撮影も難なくこなせました。でもストラップはしておいてね!
曇天で荒れた海。
最大ズーム、ISO125で1/500秒。ノイジーな感じはまったくないです。絵になる一枚。
人物
シーズンなのに商売上がったりの海。
背景のボケを活かすと、単なるスナップショットがドラマチックに。SX720でも同じことは出来るけど、被写体のクオリティが違う。曇天でこれだけクッキリノイズレスで写せるのは凄い。
鶴見総合高校による和太鼓。
この辺はもう、写ってる世界が違います。感動を起こせるレベル。
夜
ISO2000。
F1.8だと、被写体のすぐ近くにあるチーズですらボケます。
ISO3200。
雰囲気出てますねー。
ISO6400。
縮小写真だと分かりにくいですが、ISOは2000くらいなら実用範囲。3200くらいからノイズが気になり、6400だとさすがに厳しい、って感じです。
物撮り
落花生のアクセサリー。作家さんは「コンペキノソラ*」さん。
テーブルに乗せて、LEDのテーブルライトを当てただけ。撮影に1分かかってないんじゃないかな。我ながら上手く撮れました。
こういうのは、店で選ぶときも、飾るときも、撮影するときも、インスタに上げるときも楽しいです!
先程のお魚センターになぜかあった雑貨コーナー。
こちらも薄暗い店内での撮影。コントローラーリングをクリクリ回して、被写界深度を決めるのが楽しいです。
良かったらフォローしてくれますと嬉しいですー。
それでは楽しいデジカメライフを!
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PowerShot G7 X Mark II 所感
先日、4年間使ってきたCanonのデジカメ、S120が大往生を遂げた。
長らく愛用していたCanon S120が、ビニールプールでの子供たちの予想以上の水攻めに、遂に陥落。最後の最後までハードな撮影に付き合ってくれた。たくさんの素晴らしい写真を撮らせてくれた。ありがとう。お疲れ様。ゆっくり休んで。
— koji-x (@kojix68k) 2017年7月18日
SシリーズからGシリーズへ
ということで後継機種を探していたのだが、S120を最後にSシリーズは打ち止めになっていた。S120は、軽量小型でありながら高い操作性と高画質を実現した、本当に素晴らしいカメラだった。S90から愛用していたものとして、シリーズ終了は大変残念なことだった。
その後継機種とされるのが、PowerShot G7 X Mark II(以下G7XII)と、同じくG9 X Mark II(以下G9XII)。こちらをGシリーズとする。
両機種の最大の特徴は、センサーサイズが1インチにアップ(S120は1/1.7インチ)し、高画質に貢献していること。
両機種をヨドバシでじっくり見てきたが、S90から始まるSシリーズの系譜は完全に終わってしまったことを理解した。後継機種というよりは、別物として捉えた方が良い。G7XIIは軽量小型という枠から完全にはみ出しているし、G9XIIは操作性が酷すぎる。
G7XIIはチルト式液晶モニターを採用したこともあり、サイズと重量アップは避けられないことは分かるのだが、とはいえ大型化したセンサーにズーム(4.2倍)を載せ、かつサイズを抑えるというのが、これほどまでに難しいことなのかと痛感した。
その甲斐あって、ズーム時でも明るいレンズを手に入れることになったのは大きい(S120ではズームするとレンズが暗くなり、ノイズが乗りやすくなる)。曇天や室内撮影では強力な味方になり、1インチセンサーのもたらすボケ味を存分に楽しめる。
ボディ形状はG9XIIの方がS120に近い。幅、高さ、重量はS120をも下回る。ズーム倍率が3倍にスペックダウン(S120は5倍)したのはセンサーサイズの大型化における副作用だが、これくらいなら許容範囲だった。
なので通常であればG9XIIが候補に入るはずだったが、操作にタッチパネルを多用するようになったため、操作性が著しく酷くなり、使い物にならなくなってしまった。というか使いたくない、と感じてしまう。S120のままでよかったのに。
まとめると、
- 軽量小型と操作性を両立させ、当時としては高画質だったS120
- 軽量小型を捨てて高画質と操作性を追求したG7XII
- 軽量小型とある程度の高画質を両立させ、操作性を犠牲にしたG9XII
という分類になるかと思う。
Sシリーズが軽量小型、お手軽高画質というコンセプトだったのに対し、Gシリーズ(G7XII)はサイズと重量を多少犠牲にしてでも、1ランク上の表現力を手に入れようというコンセプトのようだ。G9XIIはちょっと意味がわからない。
まとめ
というわけでG7XIIを購入したのだが、GシリーズはやはりSシリーズとは別種のカメラだ。
S120は、当時としては大型の部類に入る1/1.7インチのセンサーと明るいレンズを活かして、高い画質を実現していた。1/1.7くらいだとピントが広い範囲で合うので失敗もしにくいが、背景のボケにくさゆえ、生活感の出てしまう写真になることも多かった。
G7XIIは被写体に近寄ったり、軽くズームしたりすれば、背景が簡単にボケる。その分撮影は難しくはなるが、何気ない日常を別世界のようにドラマチックに写せる。明るいレンズとセンサーサイズの大型化によりノイズ耐性も向上し、屋内や雲天時の撮影に不安がない。サイズアップゆえ、ハンドリングに少々難はあるが、ギリギリ片手のみでも扱える。
購入まで散々迷ったが、今は数段上のレベルの表現力を手に入れたことに大変感動している。これはS120からのステップアップとしてはまったく申し分ないカメラだ。ちょうどお手軽高画質を卒業しようとしていたタイミングだっただけに、自分としてはG7XIIはドンピシャであった。
なのでG7XII自体に不満はないのだが、手軽にポケットに入れて外に持ち出せ、スマホでは厳しい夜景やズーム撮影を気軽に楽しめ、ちょっと凝った撮影に挑戦したいときにはマニュアルモードで各種設定をストレスなくいじれる、初心者が撮影に興味を持てるようになるきっかけを作れる、そんなカメラであったSシリーズが無くなってしまったことは、やはり残念に思う。
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街撮り必須アイテム。コンデジ用速写ストラップ。
今までコンパクトなデジカメは当たり前のようにポケットに入れてましたが、実は埃が付きやすいんですよね。
先日、愛機S120のレンズ内にホコリが混入していることに気づきまして。修理に出しましたが、一眼レフと違ってレンズが接着してあるので、分解清掃が出来ない。レンズユニットごと交換だけど、部品ももうないということで、ホコリの除去はできませんでした。
また、先日買って大満足していたSX720HS、ポーチに入れようとしてアスファルトに落とすという大失態をやらかし、ボディに傷がついてしまいました。デジカメ歴15年の中でこんな失敗は初めてです。ショックというか、カメラに対して申し訳ない気持ちになりました。
二度とこのようなことを繰り返してはならない!
ということで、ホコリと落下からカメラを守り、なおかつ撮りたい時にすぐ撮れるハンドリングを兼ね備える、ショルダータイプのストラップを購入することに。
実はコンデジ用のショルダータイプはほとんどなくて、今回紹介するものくらいしか見つけられませんでした。
ちなみにネックストラップだと首への負担が大きく、たかだか270gでも不安になる重さを感じます。また、歩く時に胸の前でボンボン揺れるし、かがんだ時にカメラが胸から離れてブラブラしてしまい、ぶつけたりしやすいのです。
これがたすき掛けになると、重量が首に集中せず、肩から腰まで体に沿って分散するので、まるで負担を感じません。商品自体もシンプルな作りで、とても軽いです。
また、カメラが腰より少し上にくるように高さを調節すれば、歩いていても体にくっついてくれて、ほとんどぶらつきません。かがんだ時にも、横腹のあたりで紐が一旦止まってくれるので、体に近い位置でブラブラしてくれます。ジャマになったらヒョイッと後ろに回してしまうことも出来ます。
この商品、お世辞にも高級感があるとはいえません。どうせならアクセサリーにもおしゃれなものを、という方にはちょっと抵抗あるかもしれません。が、紐部分が高級感のない、堅めでざらつきのある素材のお陰で、紐がずれにくくなり、ますますカメラが安定してくれます。
また、カメラについているストラップ用の穴と、三脚用の穴の2箇所に固定することが出来るので、もの凄く安心感があります。
私のS120やSX720HSは、三脚用の穴を使うと、バッテリーとSDカードの蓋が開かなくなるのですが、ドライバーなどなくても指で回して簡単に付け外し出来るので問題ありません。
また、実際に使ってみて強く思ったのが、撮影がとても楽になったこと。
今まではデジカメがポケットに入ることが楽に思えていましたが、実はそのポケットへの出し入れが意外と面倒。コンパクトなデジカメとは言え、街撮りする上ではこの手間が馬鹿になりません。
ショルダーストラップなら、ポケットから出すという動作そのものが要らないだけでなく、ポケットへ仕舞うという動作も要らないので、ものすごく楽なんです。
この手の商品は「速写ストラップ」という呼び方をするそうですが、まさに、です。
先日これを使って自由が丘の街並みを撮影してきましたが、本当に便利でした。あまり知らない街だと特にそうですが、カメラを扱う時に、撮影のこと以外に気をかけなくて済むので、精神的にも余裕ができるんです。
- 絶対に落とさないという安心感
- 体への負担の少なさ
- カメラの安定感
- 速写という名に恥じないハンドリング
これが1,000円台前半で買えるならめちゃくちゃ安い。
ますます外での撮影が楽しくなりました!
ストロベリームーンを40倍ズームで撮影してきた(SX720HS)
6/9(金)は満月でしたが、なんでもストロベリームーンといって、いつもより赤く見える現象が起きる、という触れ込みでしたので、先日紹介したCanon SX720HSで撮影してきました。
当日はめちゃくちゃ曇っていたので、雲の間から僅かに月が覗いた瞬間を狙っての撮影でした。冬だったら諦めてましたね。いつも通り、近所の橋の手すりの上に固定して撮影。
最初の3枚はオートです。
ズームなし。
6倍。
20倍。
ここからマニュアルモード。ノイズを抑えるため、ISOを最低の80に設定しています。
40倍。ISO80 f/6.9。
全然赤くないのはご愛嬌。これでだいたい肉眼通りの色です。
以降、ワイトバランスを「曇り」に設定。
40倍。ISO80 f/6.9。
ちょっとそれっぽくなりました。
40倍。ISO80 f/6.9。
道路沿いの葉っぱをシルエットに。
40倍。ISO80 f/6.9。
雲に隠れる月。ちょっと怖い感じ出てますね。
40倍。ISO80 f/6.9。
もう一つ面白い写真を。左に写ってるのはうちのマンションの明かり。50mくらい離れてたと思います。
望遠にすると、圧縮効果で前後が縮まったように見えるんですね。この写真を撮るために、30分位夜の住宅街をうろついてしまいました。
動画については、以下のYouTubeにアップしたものをご参考ください。
フレーミングアシスト
雲に隠れる月
工夫次第で面白い写真が撮れるので、撮影が楽しいカメラです。
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最強の超望遠コンパクトデジカメ Canon PowerShot SX720 HS
ドラマチックな写真を撮りたい!
カメラで撮影する時のテクニックに、圧縮効果というものがあります。被写体から離れてからズームして撮るだけなんですが、被写体と背景にあるものがギュッと縮まったように写って、倍率が高いほど(離れるほど)面白い効果が得られます。
また、人物(特に子供)の顔とかをアップにすると、実にドラマチックな画が撮れます。
すぐ目の前にある被写体を、一旦離れてからズームで撮る、それだけで写真が作品として仕上がってしまうお手軽テクニックなので、最近多用するようになりました。
現在所持している富士フイルムのFinePix F900EXRは20倍ズームでしたので、これでも結構な圧縮効果が得られたのですが、手ブレが厳しいのが難点でした。そのFシリーズが現在打ち止めになっていることと、もっと極端な圧縮効果が欲しかったこともあり、さらなる高倍率カメラを購入することにしました。CANONのPowerShot SX720 HSです。
特徴
このデジカメの最大の特徴は、ズーム倍率です。なんと光学40倍。恐らくこのサイズではこの倍率が限界でしょう。同サイズの他のメーカーのものは、30倍程度に収まっています。
すでに後継機種のSX730が発表されていますが、
くらいの違いで、基本性能は変わりません。
40倍ズーム時。鏡胴がやたら長い。
40倍というと手ブレが凄いことになりそうですが、補正が強力で、両手でしっかり構えれば意外なほどブレません。
特筆すべきは、USB充電に(ようやく)対応したことです。出先でもモバイルバッテリーで充電できることの安心感!ただ、充電しながらの撮影は出来ません。これはもう、ほんとに惜しい!
ついでに言うと、PCのUSB端子からの充電もできませんでした。データ転送モードになるだけ。もっともこれは、うちのPCの電圧の問題でしょう。スマホ用のUSB充電器や、モバイルバッテリーでは問題なく充電できているので。
あと、液晶がタッチパネル式でないのがちょっと残念。ボタン式だと、撮った写真を拡大して、素早く観たいところに合わせる、といった操作ができないんですよね。S120ではそのあたりスムーズに操作出来ていたし、オートフォーカスで上手くピントが合わないときも、タッチするだけで良かったんですよね。いずれ後継機種で解決されることを願います。
動画撮影中のズームはスムーズです。ズーム時の動作音も入りません。ただ、望遠時の手ブレには弱いようです。
流石に40倍時にはレンズが暗くなるので、明るい屋外での撮影がオススメです。屋外でも暗い場所だと、特に動く被写体にはピントが合いにくいです。
撮影結果
ということで、撮影した写真を解説していきます。すべてオートで撮影、三脚なし。レタッチなしの撮って出しです。
スズメ
40倍ズーム。ISO125。
3mくらいの位置から40倍で。毛並みまではっきり分かります。
鳥
40倍ズーム。ISO100。
5mくらいの位置から40倍。こちらも首の毛並みがモフモフしてるのが分かるくらいクッキリ!
この写真を姪っ子ちゃんに見せたら、「パパもこういうデジカメ買いなよ!」と強烈にオススメしておりました。
猫
40倍ズーム。ISO800。
10mくらい離れてたと思います。この距離だと、全く警戒していないリラックスモードの猫ちゃんが楽勝で撮影できます。夕方だったのでISOが800まで上がってしまったのが残念。カメラを地面に置いて撮影。
鳥や猫など、逃げやすい生き物を撮影するときには、超望遠がモノをいいます。
ビールと海
20倍ズーム。ISO100。
美味そう!何かの広告に使えそうですねー。20倍ズームで撮影。
花
ズームなし。ISO250。
このお花畑を、位置を変えながら望遠で撮ってみます。
15倍ズーム。ISO400。
望遠だと背景がキレイにボケてくれます。
40倍ズーム。ISO125。
6倍ズーム。ISO320。
これは被写体の勝利ですな。
15倍ズーム。ISO80。
角度とズーム倍率を工夫すると、夢のようなお花畑が撮れます。
そして、月!
40倍ズーム。ISO125。
三脚なし!
歩道橋の手すりに肘を固定して撮影しましたが、流石にカメラを上に向けた状態で、被写体を画面中央に捉えるのは難しかったです。
以前、5倍ズームのデジカメにむりやり双眼鏡をくっつけて撮影した、スーパームーンのエントリはこちら。月の模様がなんとか判別できる感じです。
40倍ズームだと、更に質感が上がるというか、月がリアルに感じられます。
月撮影時に大活躍したのが、フレーミングアシスト機能。一時的に倍率を下げることによって、素早く被写体を捉えることが出来る機能です。これがまあ、
効果絶大!
月の周りには何もないので、一旦見失うと探すのが大変なのですが、ボタン一つですぐに見つけられるので大助かりでした。動き回る動物系を撮影するときにも必須でしょう。
ちょっと押しづらい位置にあるのが残念ですが、これは他のメーカーも追随しなきゃ、話しにならないんじゃないかな。
総評
これはもう間違いなくオススメです。ほんとに買って良かった。撮影してて楽しくてしょうがない。
旅行なんかに行かなくても、日常の何気ない風景をドラマチックに撮れる素晴らしいカメラです。
サイズも重量も、軽量小型のCanon S120なんかと比べるとかなりアップしていますが(それでもズボンのポケットには入ります)、撮影が面白いので苦にならないんです。というか外出するときはS120と2台持ちするようになりました。お店でパン・ケーキ撮ったり、綺麗な夜景を撮るときはS120、望遠を活かしたいときはSX720という風に使い分けています。
特筆すべきは操作の簡単さ。オートでも画質に不満は殆ど無いし、手ぶれ補正が強力なので、40倍ズームでも手持ちでガンガン撮れるんです。上の写真も、購入してからまだ2、3回目くらいの撮影のものばかり。
子供でも簡単に扱えるでしょうし、3万くらいで買えちゃうので、夏休みに野鳥の観察とかするのもいいかも。
唯一、猫ちゃんを撮ったときには、液晶モニターがチルト式のSX730の方が良かったかな?と感じました。
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追加のエントリです。面白い写真が撮れてますよ。
超オススメのお出かけ切符!みさきまぐろきっぷ
京急線で販売している「みさきまぐろきっぷ」を使って、三崎口にまぐろを食べに行ってきました。
「みさきまぐろきっぷ」とは?
この切符は、京急線の品川駅~三崎口駅までの往復と京急バスがフリーになり、さらにお食事券1枚、レジャー施設利用券(またはお土産券)1枚が付いてくる、大変お得な切符です。
出発駅によって多少価格は異なりますが、もっとも遠い品川発で3,060円。最後に会計を出しますが、楽勝で元が取れます。
1日たっぷり満喫したので、その様子をレポートしたいと思います。
みさきまぐろきっぷの詳しい説明はこちら
窓口で買うのかと思ったら、券売機なんですねー。
切符は券売機で購入します。
お出かけしたのは11月3日(祝)。電車はわりと混んでました。
ここから海まで歩いて数分。当日は天気がものすごく良くて、砂浜がとても気持ち良かったです。時間があれば小一時間くらいのんびりしたい気分。
澄み渡る青空。
素足で歩くと大変心地よい。
足を洗うところはありませんが、道路沿いに腰掛ける場所があるので、そこに座って2,3分海でも見てれば、足が乾きます。あとは軽く払えば砂はすぐ落ちるので問題ありません。
ここは次回も絶対立ち寄りたいです。
「廻転寿司 海鮮」
続いて、お待ちかねのマグロ。
お食事券が使えるお店は30店くらいあります。どこにしようか迷うのも楽しいですね。
今回利用したお店は、先程の海から歩いて数分のところにある「廻転寿司 海鮮」。
11時開店ですが、10分遅れで入ったらすでに満員で、一組が順番待ち。多分、開店より前に並んでないとだめっぽいです。
テーブル席希望で待ってたら、30分くらい待たされました。テーブル席は数も少ないので、希望する人は開店30分くらい前から待ってた方がいいかもしれません。
あと、スシローとか綺麗系のお店ではないので、魚のにおいとかも結構します。回転寿司ではありますが、注文は板前さんに声をかける方式で、こういう店は久しぶりなのでちょっと戸惑いました。
ソフトドリンクまたは発泡酒が付いてくる。
マグロメインの寿司。
席に着くと、店員さんが注文を取りにきます。ここでみさきまぐろきっぷのお食事券を提示。子供連れだと、わさび抜きか聞いてくれます。
飲み物はソフトドリンク各種、または発泡酒が選べます。
まぐろづくしの寿司。シャリはちょっとネタと合わない感じがしましたが、中トロが特に美味かった。甘くてとろける!
普通に頼むと1,800円位かな。
追加で注文する場合は板前さんに声を掛けます。炙りカマトロ3貫(540円)を注文。脂と塩がガッツリ効いてて、美味いけどかなり胃にきます。若い人向け。
お店を出たら、三浦海岸駅まで徒歩数分。電車は10分間隔くらいで来てくれます。
一つ隣は、終点の三崎口駅。ここからバスで移動ですが、びっくりするくらい混んでます!さっきの寿司屋の混雑も、多分みさきまぐろきっぷ組みでしょうから、まあ予想は出来たことですが、バスの乗り継ぎに失敗すると結構なロスになるので、早めに行動しましょう。
ここから山道をバスで移動するので、車酔いしやすい人は注意。私はぜんぜんオロロロロr
「三浦ガラス工芸館 Kirari」
三崎港で下車し、徒歩1分くらいの場所にある「三浦ガラス工芸館 Kirari」というガラス工芸店へ。ここではトンボ玉の製作体験をしました。
ここで施設利用券を提示。混んでるといけないので一応予約しておきましたが、そうすると決まった時間までに来店しないといけないので、痛し痒し。当日はそんなに混んでなかったので、うまくすれば予約しないでも行けるかもです。
初のガラス工芸体験。
ガスバーナーを使うのでちょっと怖いですが、手馴れた女性スタッフが丁寧に教えてくれるので、慎重にやっていけば大丈夫。
思ったより綺麗にできて大満足。小4の姪っ子ちゃんも初体験なのに綺麗に作れました。ちなみに対象年齢は小学4年生以上からです。
こちらは普通に利用すると2,000円位。
ガラスの熱が冷めるのを待ってから加工をするので、受け取りまで1時間ほどかかります。
その間お店の中を見てると、素敵なガラス細工がいっぱい。ここはテンション上がった!
素晴らしいガラス細工の数々。
色々買って散財しちゃいました。ここもまた是非リピートしたい!
街の周り
工芸店の回りは小さな路地があちこちに伸びていて、歩いてて楽しい街並み。時間があったらのんびり散歩したいですね。
お勧めはミサキドーナツ。おしゃれでかわいらしいドーナツ屋さん。イートインも出来ますが、今回は時間が無かったのでテイクアウト。1個200円前後と、お値段そこそこしますが、油で気持ち悪くならない、おいしいドーナツです。いろんな種類があるので、ぜひまた食べたい。
ここからバスで移動。またバス待ちの人でいっぱいです。恐るべし、みさきまぐろきっぷ。
バス停前の小さな港。右奥はうらり産直センター。
城ヶ島へ上陸
バスで城ヶ島へ上陸します。
島の南側の海岸伝いを、東から西に歩き、「雲母の湯」に辿り着く予定、でした。
が、バスを降りてから、どこに移動すればいいか、非常にわかりにくい。皆さん迷ってる様子。我々もバッチリ道に迷ってしまいました。
ここは、バス停を降りたら駐車場方面へ行くのが正解。
ほんとは東側に出て公園とか行きたかったけど、時間が無いので今回はパス。
草むらに囲まれた山道を、西に向かってうねうね歩きます。ここもちゃんとした案内板が無いので、絶対迷う。一部、かなり急で足元の悪い坂道があり、間違って降りてしまったりしました。
見通しも悪く明かりもなく、夜中はマジで危険を感じるレベルなので、明るいうちに余裕を持って。足元悪いので、歩きやすい靴でないと危ないです。
ナントカサスペンス劇場に出てきそうな断崖。これはテンション上がりましたねー。
ようやく浜に降りてきました。
日が傾きかけてまったりムード。
馬門
このくらいの時間が、良い雰囲気が出て好きです。
本当に惜しいことに、温泉が閉まるまで時間がなくて、ゆっくりできなかった。次回絶対また来たいです。
ここから岩場や砂地を歩いて西へ。慎重に歩いても、靴に砂が入るのは覚悟して。
地元の方に道を教えてもらいながら、露天風呂のあるホテルへ到着。
「雲母の湯」
オーシャンビューの露天風呂で、海に沈む夕日と富士山を眺めながらのんびり。
日の入り時刻になると、サンセットが感動的です。日が沈む直前、海に火柱が立ち、その後完全に沈む一瞬だけ、山際がひときわ赤く輝くのが素晴らしく美しかった。周りからも思わず感嘆の声が。
天気が良くて本当に良かった。。。
温泉のあるホテルは、お世辞にも泊まりたくなるようなものではありませんでしたが、玄関を出てからの眺めは最高です。
玄関前の風景。火照った体に心地良し。
叙情的ですな。
バス停はホテルから近いですが、明かりも案内もあまりないので、明るいうちに場所を確認したほうが良さげ。
そのまま港の素敵な夜景を見ながら、山道をオロロロロr
三崎口駅からだと電車も空いていて、のんびり帰路に着くことができました。
お得度は?
みさきまぐろきっぷを使わなかった場合、
交通費:1,930円(電車とバス)
食事:1,800円(推定)
施設利用:1,960円
計5,690円
今回利用した横浜からのみさきまぐろきっぷが2,960円なので、
2,730円もお得!
ほとんど半額ですよ。
ガラス工芸店での買い物のほうがお金使っちゃったくらいです。
ちなみに最後の「雲母の湯」は別途支払いですが、温泉代は1,000円。タオルレンタル300円でした。
一日遊んでこのお値段。そりゃあ大人気なわけです。天気の良い日を選んで是非また行きます。
GWや秋の連休に、ほんとオススメです。
こういう風光明媚なところに行くときには、デジカメと双眼鏡がオススメ。
商品選びに時間がかかり過ぎなあなたに。買い物の生産性の上げ方。
ちきりんさんの「自分の時間を取り戻そう」を読んだこともあり、最近は生産性について考えることが多くなりました。
なので、普段の生活における生産性向上の具体案について、考えたことを書いてみます。
私がよく時間をかけてしまうのが、何か買うときや、サービスを検討するときです。延々とネットで検索して、口コミを見て、時間がとめどなくかかってしまう。
今回はデジカメを新調する際、どうしたら短い時間で選べるか、同著者の「自分のアタマで考えよう」を参考に、シミュレーションしてみようと思います。
意思決定のプロセスを決定しておく
デジカメの機能や性能のうち、どの要素がどうであれば購入するか、しないかの、意思決定のプロセスを、「情報を集めるより先に」考えておくことが大事です。最初にそのロジックを決定しておけば、必要な情報についてだけ調べればいいので、いたずらに調査に時間をかけずに済みます。
そのためには、自分が求めているものが何であるか、はっきりさせておく必要があります。それも超具体的にです。今回のデジカメの例で言えば、「もっと画質が良いやつが欲しいなー」とかでは全然足りません。
外での撮影には困ってないが、屋内で走り回る子供達を撮るのにいつも苦労する。。。
この場合、求めているものは、
- 屋内でもブレずに明るく撮影したい
- シャッターチャンスを逃したくない
- 子供にいじられて壊されても、マジで凹まないで済む価格
これらをクリアした機種を購入する。していなければ購入しない。
という風に、明確にしておきます。
別の著者のとある著書にも「明確なアウトプットイメージを意識してから情報収集を始めること」とあります。
これが単に「キレイな写真が撮りたい」という判断基準だけだと、「頑張って一眼レフでも買ってみようか」、とかなりそうですが、まずレンズカバーを手で開ける手間があるので、シャッターチャンス逃しまくりです。散々調べた挙句、やっぱり使えない、ということになってしまいます。
ここで出てきた条件を満たすため、デジカメに必要な要素を割り出すと、
屋内でもブレずに明るく撮影したい。
シャッターチャンスを逃したくない。
- 軽量小型で、ポケットに余裕を持って入ること(すぐ出せる)
- 起動時間が極力短いこと
- オートフォーカス(AF)の時間が極力短いこと
といった感じでしょうか。価格は人それぞれなので割愛。私だったらまあ4万くらいまでですかね。
検索するときには「コンパクト デジカメ」とか、「レンズ 明るい」とかでリストアップし、各要素の数値を表に書き込んでいきます。
- サイズ:200mmx150mmx20mm(大きめのポケットなら余裕)
- レンズ:24mm(広角な部類)
- F値:1.8(明るい部類)
- 起動時間:0.5秒(まあまあ速い)
- AF:0.05秒(超早い)
- 価格:40,000円
各機種ごとにこんな感じの表を作っていきます。
これなら、間違っても一眼レフや、20倍ズームなんて機種について調べてしまうことはないはずです。
判断基準を絞る
デジカメも星の数ほどありますが、先程の条件をすべて満たすものは無いかもしれません。
こういうときは判断基準を明確にすることが大事です。筆者によれば、商品が多すぎるから迷うのではなく、判断基準が多すぎるから迷うということでした。そこで、判断基準に優先順位を付けます。最も重要な条件は何か、明確にするのです。これは難しいと思います。
例えば2つの機種で、条件を満たしていないものを消していくと
- サイズ:200mmx150mmx20mm
- レンズ:24mm(広角な部類)
- F値:1.8(明るい部類)
- 起動時間:0.5秒
- AF:0.05秒
- 価格:40,000円
と、
- サイズ:200mmx150mmx20mm
- レンズ:24mm(広角な部類)
- F値:1.8(明るい部類)
- 起動時間:0.5秒
- AF:0.05秒
- 価格:40,000円
になったとします。
上は広角が犠牲になり、下は明るさが犠牲になる。どちらの要素が重要か?
新型が出るまで待つという判断もあるかもしれませんが、子供の成長は待ってはくれません。
この場合、私ならレンズの明るさ(シャッター速度を上げられるのでブレにくい)を重視します。広角については、自分が少し離れれば対応できますが、明るさについては、動き回る子供を止めることは出来ないので(止めたら意味がないし)、自分では対応できません。より重視すべきは明るいレンズ、ということになります。
商品選びにこういったロジックを使えば、同程度の価格でより満足度の高い商品を、より短時間に選べ、買い物の生産性を上げることが出来るわけです。
こうして新しいデジカメを買うことが出来るのですが、まず子供がいない一人暮らしの私には時間の無駄でした。
「自分のアタマで考えよう」には、こういった具体例を伴った思考術がたくさん掲載されています。仕事だけではなく、生活の生産性を上げるためにもオススメです。
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